身近な生き物を困りごとを解消します。
アカタン砂防がある赤谷川で、開催された「SAVE JAPANプロジェクト」今回は第2回目です。
水辺の小さな自然再生とは、身近な自然再生を手軽にやっちゃおうというものです。工事とは違ってずっとそこにあり続けるものとは異なり、地域の人が連携しながらいつでも改変できるような「工事」を実施するものです。子どもたちと一緒にチャレンジする「水辺の小さな自然再生」はおそらく福井県初の取り組みだと思います。
私たちは本流の田倉川に合流する田倉川の落差工が壊れていることで、上流とのよりよい連携を促すことを目的として、「工事」にチャレンジしました。
このアカタン砂防は明治後期に福井県砂防事業の第1期工事として町民などの力によって施工された手作りの砂防施設群なのです。石などで積まれた砂防堰堤は見事な姿であり、今もその機能を発揮し続けています。
その際に使われたであろう、重い石を運ぶ「ワッサ」という道具作りから始めてみました。
地元の「田倉川と暮らしの会」会長の伊藤喜右衛門さんの指導の下、ワッサづくりスタートです。
フジヅルを曲げてつくります。フジヅルは木の枝とは異なり柔らかく曲がるので、道具作りには欠かせません。設計図なんてないので、みんなで知恵を出し合いながら進めていきます。
完成した「ワッサ」です。なんと、子どもが乗ってもビクともしません!!
これは、石を運ぶのに期待できますね。
今度はいよいよ川です。「ワッサ」をもって、川に堆積している石を積んで運びます。
この写真、よく見てください。ほぼ子供だけで運んでいるんですよ!
やってみてびっくりしたんですが、子どもたち結構力持ちなんです。石を積むのも運ぶのも子どもの力だけでやっちゃう場面も多くて、大人はサポートするだけ。想像を超えたエネルギーが無謀?なチャレンジにより組むことで成し遂げられました。ホント、子どもの潜在力には感動しました。大人が持っても結構重いんですよ、この石って。子どもたちは飽きるどころか最後まで必死に作業を続けました。
中には手で運ぶ子もいて、大人顔負け💦
石を積んだだけでは大水で流れてしまうので、小さな石も使って石の空間を詰めていきます。
講師の田原先生(福井県立大学)や深井さん(田中地質コンサルタント)指導を受けながら石を積んでいき、なかなかいい感じになりました!
見てください。作業の前と後ではこんなに落差が解消しました!
作業前と後ではこんなに変わりました!
作業前は落差が大きく、河川構造物(コンクリート)が破損していましたが、
じゃじゃーん!完成!!!できましたよ。
これで、ヤマメやハゼ科の仲間も移動がしやすくなることでしょう。
もう一か所もこんな感じになりました。
みんなのちょっとした知恵と努力で、お魚たちもきっと喜んでいることでしょう。
今回の収穫は、落差が解消したこともそうですが、子どもたちの自己肯定感を高められたことがとても良かったです。飽きる子もいるのではと思っていましたが、みんな最後まで真剣に取り組んでいて、しかも大人でもできないことが子どもの力でできたことにとても感激しました。ケガもなく無事に終えられたこともよかったです。
次回は、この小さな自然再生で果たして本当に魚は登ったのか!?を確認しに行きます。SAVE JAPANさまのHPで申し込みを公開する予定ですので、ぜひご興味のある方はお申し込みください。